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この未曾有ともいうべき超長期不況下にあって、全国的に大手、中堅を問わず老舗、新進企業をも無差別の企業倒産に追い込まれている。
まさに泥沼、底のない深い泥濘の中へ叩き込まれ、呻吟しているのが偽らざる現実である。
一度破局に陥った企業を蘇生させるのは容易なことではない。
まず法的な手順をしっかり踏まなければ成立しないものだが、何よりも「なんとかしてこの企業を再生させてやろう」という高い志と情熱。
どんな難関が待ち構えようとも、一つ一つねばり強くハードルを越えていこうという執念。
地域の熱望を背にトップ自ら陣頭に立ち、再生の必要性を役員や社員、関係者にも理解を求めながら、確実に前へ進まなければ再建への足がかりはつかめないものである。
このたびレオマワールドと高松スポーツ振興カントリークラブの二つが、見事に再生への道筋をつけオープンへ第一歩を踏み出した。
特にスポ振CCは、あなぶき興産グループ挙げての意欲的な取り組みによって9月からオープンの運びに至ったことは喜ばしいことである。
関係者の労を多としたい。
県内のゴルフ場は次々と倒れている中で、例え一カ所でもオープンするということは明るいニュースで、「やればできる」という自信にもつながったといえよう。
この陰には、不動産業では先進的な業務を展開している麻Aーバンレックの河野守邦社長が、まず再生への糸口を作る役割を果たした。
それを受けて立ったのは、あなぶき興産グループの総帥穴吹忠嗣氏であった。この二人がそれぞれのテリトリーをしっかり固めながら、金融機関はじめ会員などの協力をえて今日の結実になったのである。
まったく一朝一夕にはいかない。
同社の立派なことは、破局に至った経緯を踏まえ、同じ轍は踏まないということを実践しようとしていることだ。海外からのゴルフマネジメントの専門家を招く一方、担当スタッフを渡米させ新しいアメリカでのゴルフマネジメントを学ばせた。
「同じ失敗は二度と繰り返さない」
という鉄則を守り新しい時代に即応したゴルフ場経営によって、低料金のプレイ費ではあるが確実な採算性を重視していることである。普通ならばそこのゴルフ場しか使えないのだが、あなぶき興産グループの持てるネットワークの力をフルに提供するというメリットが大きい。
現実面では、運営にあたり「あなぶきアセット(株)」の冨岡社長がキチンとした対応が出来るかどうか。
一分の隙もない接客と、プレイヤー(会員)の声を重視したサービスが、実際にできるか。
このあたりが一つの勝負どころだろう。冨岡社長は過去に分譲マンション販売の経験もあるので、お客の心を掴みどう処理するかについては熟知していることだろう。心配ない。
瀬戸大橋フィッシャーマンズワーフは、鳥取市の八幡建設が乗り出し、継承しているが、これとても本当は香川県人の手によって再生して欲しかった。価格も非常に安かったと聞いているが、県人の企業トップが誰も手を挙げなかったのが残念だ。
レオマワールドは、幸い加ト吉、マルナカという香川の二大有力企業が再生に乗り出したことは、大変喜ばしいことであり真鍋知事も大いに感謝しているとのことである。もしこれが北海道の観光業者が乗り出してくるようなら、なんとなく協力しにくい要素も多分にある。
加ト吉グループはいま県内で最も元気のある企業として、その存在感は万人が認めるところである。
しかも、観音寺に生まれ育ち徒手空拳から今日の一大総合食品産業に成長させた手腕もさることながら、郷土香川を思う熱い心は誰にも負けないものを持っている。
このレオマの経営に乗り出せることは、郷土香川観光の活性化に貢献できるまたとない道であり、記者会見の席上でも充実感に溢れていた。
マルナカは流通業界にあって地元香川はもとより四国の他の3県へも進出、長男が社長の山陽マルナカでは関西エリアへ怒濤の出店をかけている。こんどはフジグラン香川進出の返礼として広島県へも進出する。
何かと軍資金多忙の折でもあるが、レオマに四億円もの巨額を出資した中山芳彦社長の英断には感服した。なかなか誰にでもできないことを加藤社長とともに決断したことは、改めてマルナカの存在感をより強固にすることだろう。
ひっくり返ったものを起こす再生のプロセスは、なかなか面倒な手続きを要すもので嫌うものだ。
しかし、これらの企業トップは、敢えて"火中の栗"を拾い再生にチャレンジする決意を固めた。
どうか県民各位もこの心意気に賛同して、心からの応援をお願いしたい。(本誌編集長 中西 稔)
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