コラム せとうち

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抜粋記事

 たかがプロ野球、されどプロ野球。
 勝負の世界で最もポピュラーで誰もが楽しめるのは、なんといってもプロ野球である。
 ルールを詳しく知らない人でもテレビで直ぐに理解でき、自分の好きな球団の勝敗に一喜一憂する。
 最近では都市としてのステイタスとして、プロ野球のフランチャイズの有無、大相撲の公式場所が定期的にくるかこないか、サッカーのプロチームを持っているか否か。このあたりが一つの基準になっているようだが、わが高松市は残念ながらどれも該当しない。僅かにプロ野球の日本ハムが創業者の香川出身と言うこともあって、年に一回位はオープン戦、公式戦が実現していた。それも県営オリーブ球場が全天候型の施設でないため、"雨天中止"というハンディがあって安定はしない。
 日本ハム球団は東京ドームから北海道は札幌市へフランチャイズを移した。これも"札幌ドーム"が完成しており、安定した稼働率が見込めるというのも移動した一因だろう。
 サンポート高松が一段落したならば、その次はぜひドーム球場の計画を進めてもらいたいものだ。
 野球サッカーだけに限らず大きなイベントやライブショー、見本市、自動車展示ショーなど、あらゆるシーンに活用できる利点は計り知れない魅力だ。
 広島市では、老朽化した広島市民球場に代わって別の場所に新しい施設を作る計画を進めているが、なぜかドームではないらしい。地元に広島東洋カープという球団を持ちながら、その程度の意識なのか関係者の現状分析にいささか疑念を抱くものだ。この際福岡市のようにどうしてもドーム球場にするべきであろう。後顧に憂いのないように資金面では苦労してでも、ドーム球場にする方が賢明の策ではなかろうか。東京、名古屋、福岡、札幌という四大都市でドームが完成しているが、次の段階の都市ではこれから話題になって浮上してくることになろう。
 福岡市にあるダイエーホークス15年間の経済効果は、なんと一兆四千億円(電通九州調べ)となっており、こうしたインパクトは破天荒のものがあるようだ。
 注目すべきは松山市の方向性だ。
 若き青年市長である松山市の中村時広氏が坊ちゃんスタジアムを完成して以来、昨年はオールスターゲームを招致して、声価と大きな経済効果をもたらした。聞くところによると、市長自らプロ野球関係者に懇請して実現したと言うことらしい。
 その行動力で今年は、プロ野球OBによるシニアオールスターの招致が決まったということだ。
 わが高松は、かつてプロ野球の大御所といわれる三原、水原の大監督を生み、スラッガー中西 太を生んだ野球王国でありながら、近年その面影は失せてしまい、見る影もない。
 いまのオリーブスタジアムではアクセスも悪く、プロ野球の公式戦を呼べる器としてはお粗末すぎはしないか。県も市も財政難の折柄「ドームスタジアムなんて夢のまた夢」と半ばあきらめの境地かも分からない。しかし、県民こぞって「ドーム債券」という形で協力願えれば、あながち夢物語に終わることもない。
 可能性は十分あるとみたい。
 かつて四国の中枢管理都市としての金看板を誇示していたが、いまはその位置は全くなくなった。
 それを復権するためにも「高松ドームスタジアム」は必要なのである。

増田市長の感性に期待する

 我が高松・そして香川は、昔日の栄光ある存在価値をいま一度呼び起こすため、誇りと自信を持ち新時代に即応した都市施設を整備してもらいたいものである。
 それが後生大事にサンポートを虎の子のようにもてはやすあまり、他の開発に目が向かずいささか安眠をむさぼっていたようだ。
 21世紀のスピードは速い。
 他の都市も英知と努力で強い存在感を示す仕掛けを次々と作り、全くこの世の中は知恵比べといった感じになってきた。何よりもその都市の首長がいかに前向きに新しい感性で取り組んでいるか、すべてはこの一点にかかっている。
 増田高松市長もよくがんばっているが、日々の公務や行事に追われて静かに物事を考える余裕がない。
 時には静謐な時間を持って心のゆとりを取り戻し、高松の行末についてゆっくり考えてもらいたい。
 いま高松に何が欠けているか。どこに問題点があるか。都市間競争に勝つ大きな武器は何なのか。自ら何かの答えが出てくるだろう。
 今高松にあるものをリニューアルして生かせば、独自の施策も可能だ。北浜アリーのように視点とアイデアでホットなエリアが生まれる。何も巨費を投じるだけでは能がない。頭脳プレーでかかれば魅力ある都市施設の一つや二つはできるのだ。
 高松の持てる能力を生かす時がやってきた。(本誌編集長 中西 稔)

   
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