コラム せとうち

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抜粋記事

 NHKテレビで毎週日曜日午後8時から放送される大河ドラマは、平成16年には「新選組!」が決まっており、このブームをあてこんだ関連書籍の出版が活発化している。相当な点数が発刊されており結構売れているとのことだ。全国放送の強味は流石に凄いもので、今年の"武蔵ブーム"も関連各地でフィーバーし、改めてNHKの威力をまざまざと知る結果になった。
 ところで平成17年には、「義経」のドラマ化が決定しているという朗報があり、早くも高松・屋島のクローズアップが期待されている。要するに源平合戦のクライマックスシーンは、屋島を舞台に激戦が展開され遂に平家が敗北をしてしまうわけだが、この中で那須の与市のシーンはいまだに語り草となっている。
 NHKの詳細な内容は不明だが、この合戦のシーンを外すことはないものとみられ、屋島という歴史的な舞台が全国にPRされる絶好のチャンスになることは間違いない。
 おそらく撮影の際は大規模なロケ隊が来県し、スケールの大きい撮影が行われそうな雲行きである。
 かつて昭和31年には吉川英治原作の「新平家物語」三部作の「静と義経」で、当時の大映が大ロケを敢行し庵治湾から東屋島を望む海上一帯で、軍船二百隻、赤旗六百本をなびかせて、海戦シーンを撮影した。当時の高松市長が本部長となって、協力本部を作り全面的に地元の受入れ体制を万全のものにしたらしい。
 NHKの場合、どの程度のロケになるかわからないが、絶対必要なシーンなのでかなりのロケは行うことだろう。
 これは県のフィルムコミッション事業の一環でもあり、名勝屋島を全国へアピールする絶好のチャンスなので、然るべき受入れ体制はきちんと敷いて欲しいものである。県観光協会もこの対応について綿密な打ち合わせのもと、日本全国にどしどし情報発信して欲しいものだ。
 高松・朝日町にある「平家歴史博物館」などもこの機を逃さず、屋島山麓へ移転する話もぜひ具体化して県外からのお客に応えるべきだ。
 テレビの「義経」を見て香川へ立ち寄ったものの、それらしき施設があんまりない、と言われても情けない。この際ぜひ大映で製作した「静と義経」を参考試写して、ロケ地の選定や資材、船、エキストラの手配など、果たしてどこまで可能なのか。
 一度シュミレーションを試みてもいいのではあるまいか。
 「釣りバカ日誌」は高知県ロケで大きな効果をあげたが、次は秋田県が名乗りをあげこの地に決定した。
 各県ともフィルムコミッションには殊の外力を入れており、興行収入の好調な映画には全国から「ぜひわが県でロケをして欲しい。応分の協力費は出すようにしたい」と、観光効果を狙ってアクションをかけてくる。香川県ももっと本格的な取り組みをするため、映画・テレビを理解できる人財を配置して受け皿づくりを急がねばならない。
 かつて日本映画の黄金時代には、次から次へとロケに撮影隊が来県して、毎度のことながら現場は黒山の人だかりで活気を呈していた。
 木下恵介監督、高峰秀子主演の名作「二十四の瞳」などは、後年再映画化され小豆島の知名度アップと観光の集客に多大の効果をもたらした。映像の強味はいつまでも残ることで、ビデオ・DVD化されれば永久に保存、鑑賞できることはすごいことと思うのである。

フィルムコミッションに注力

 特にNHKの大河ドラマは絶大な効果をあげており、過去の作品をみれば歴然としている。「武蔵」では岡山県が大フィーバーした。
 武蔵、小次郎の巌流島の対決を実際に実演するまで力を入れるのだから、観光収入の増加をあてこんだパフォーマンスは並大抵ではない。
 先般、推理小説の西村京太郎が書いた十津川警部ものが放映されたが、瀬戸大橋、屋島、花樹海などがロケに使われていた。やはりテレビドラマの威力はすごいものがあり、宣伝効果は満点。もともと香川は全国への情報発信力が弱いため、持てあますほどの観光資源や歴史的な遺産、史蹟が多数あっても、ほとんど知られていない。発信の手段としてはホームページなどインターネットの力もさることながら、やはり映像を直接様々なメディアを通じて流すことが効果的だ。
 映画・テレビはマスメディアの中でも屈指の影響力を持つ媒体であり、これらをもっと逆手にとって積極的に活用しなければならない。もちろん印刷媒体の必要性も高いが、各県とも応分の協力費をつけてロケ地の利用促進を図っている。フィルムコミッションの利用は絶対不可欠であり、地元での受け皿策定とともに一歩前進した取り組みをして欲しいものである。来年からは香川が元気の出る県として、フットライトを浴びよう。(本誌編集長 中西 稔)

   
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