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日本列島を呑み込んだ黒い奔流に低迷を余儀なくされていた香川も、今年はいままでの負の遺産を超えて大きく再生、浮上するチャンスを迎えたのである。この好機を踏み台として、香川の存在感、アイデンティティを鮮明に示す時がきた。
県民もこのことを理解、認識して飛躍への舞台づくりに協力しなければならない。
歴史的にみても時代の節目には、犠牲的な心を持って貢献を果たそうとする人財を輩出するものだが、今年はそれらの人たちの熱い心によって結実への道を進むことになろう。
一つの事業が挫折すれば、これを放置していたのでは時代の流れが作れない。あらゆる難関を乗り越えて復活への志を持ち自らの立場を強く意識しつつ、手を上げてもらわなければ前進しないのである。
「誰かがやるだろう」
と他人任せの気持ちではいけない。
ことでんの再生にしても、真鍋康彦氏(香川日産自動車会長)の献身的な働きがなければ、絶対再生することはありえなかった。
前社長の大西潤甫氏ら旧幹部は、全くお客を無視したサービスで怒りを買っていた。何の工夫も努力もしない荒廃と放漫経営によって、会社そのものの体力も弱まり苦境に立っていた。真鍋新社長は、いわば伏魔殿のような旧い体質の会社に一身を投げ打ち、次々と大胆な改革に着手して、見違えるような顧客重視のサービスを徹底して利用客の支持を獲得した。
この熱い心は何よりも地域への貢献姿勢と愛情の発露に他ならない。
真鍋社長がもし出現していなかったら、いまだに劣悪なサービスと運行によって旧態依然たる経営に終始していたことだろう。
これこそ香川の一つの誇りともなった。やればできるという考え方も実践の中で定着してきた。
一人の改革に燃える人間と何人かのよき理解者、協力者の後押しで、軌道から外れかかっていた経営を正常に戻したことは、利用客にとっても快哉を呼ぶものになった。
破局に追いこまれて約三年余。あの巨大なレオマワールドも、そのまま長い眠りに入り朽ち果ててしまうのでは、と懸念されていたが、加ト吉加藤社長、マルナカ中山社長、おもちゃ王国らの善意の行動によって、再び息を吹き返してきた。
昨年12月2日約百人にのぼるマスコミ陣を集めての記者発表は、明るいニュースだけに関心も高く熱気に溢れるものだった。
待望久しという感じが強く、香川観光再生への足がかり、起爆剤となって、見事に力強い第一歩を踏み出したのである。
地域貢献という点ではこれ以上のものはない。誰一人手をつけなかった大きな再生プロジェクトに乗り出し、従前より更にパワーアップしたニューレオマワールドとして、今春4月10日にはわれわれの前に魅力ある姿を見せてくれるだろう。
日和見主義ではなく一歩前へ出て行動に移した積極性を高く評価するとともに、県民あげてバックアップして行きたいものである。
幸い真鍋知事もこれに呼応して、財政面での支援も打ち出しているので大いに期待できよう。
傷だらけの弱った体力になって低迷していた香川も、今年からは大きくそして力強く前進することになるのは間違いない。
傍観者的生き方ではいきていけない
今年4月から独立法人となる香川大学は、昨年の統合も踏まえてより地域密着型の大学として甦る。
このことは豊富で独創的な才能の開花を促すとともに、地場企業への人材供給の拠点を構築する重大な役割を担っており、今後の成行が注目されるところでもある。
農学部から芽が出た希少糖研究は全国的にも類例がないユニークなもので、事によっては大化けしそうな予感すらある。工学部でもスペースタグ、VRスポーツなどの大学発ベンチャーの法人化が進み、一つのシーズは順調に育ちつつあることは前進の証拠でもある。
香川證券寄付講座によって工学部の積極策が改めて見直された。このほか穴吹工務店、四国機器も講座に加わっているが、もっと志を持つ経営者が後に続いて欲しいものだ。
平成16年は香川を前進、飛躍の年にしたい。それが可能な材料が一杯あり料理の方法次第では大化けする。株式公開も夢ではない。
企業経営者のトップ・ミドルが、一つの志に向かって努力を惜しまないことが大切な要素で、香川大学の統合、法人化ともにらみ合わせ、地元での人材確保もやりやすくなった。香川の繁栄を図ることがひいては、自社の経営にもプラス効果となってはね返ってくるのだ。
傍観者的感覚を捨て自らが先頭に立つぐらいの気概が欲しい。相携えて香川に光明を呼びこみたいものである。(編集長 中西 稔)
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