コラム せとうち

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抜粋記事

 3月30日にオープンした高松シンボルタワーへは、機会ある毎に出掛けて「ウオッチング」しているが、どうもラーメン6店の勢いに押され勝ちである。折角開店した他の店の影がやや薄く、果たしてこのまま推移していいものか一抹の不安がある。
 4月14日には、マリタイムプラザ高松2Fの「HESPERIA」で軽くビールを飲んだあと、話題のラーメン街へ足を運んでみた。
 相変わらずお客が群れており、人気店の北海道、九州の店には長い列が続いていた。ふと尾道ラーメン店を覗くと、某証券会社の社員がグループで席に座っていた。「すごい。団体で来とるみたいやな」と思いつつ後にしたが、やっぱり一度は話題のラーメンを食べたい希望から、退社後誘い合わせて来店したらしい。
 おそらく高松市内にはこんなグループが大勢おり、プラザ内の"食"を一度は味わってみたい欲求を持っているものと判断した。
 29階、30階には3つの鉄人の店もあるが、お値段の方も少々高めなのでやはり2〜3階の店へ気軽に来店しているのが現状のようだ。
 たしかにシンボルタワーがオープンし、お隣りの全日空ホテルクレメント高松の飲食部門も含めて、飲食に関し選択の幅はぐっと広がった。
 JR高松駅周辺もビル2階には数店飲食の店があるが、チト弱かった。
 これが何倍もに一気に増えたのだから、今度はお客の方で「どこの店がうまいだろうか」と迷うようになったわけだ。お客にとってはありがたいことであるが、欲を言えばもう少しお客のニーズを汲み取った食の部分も欲しかった。
 鉄人のレストランと言っても、本人が毎日店におり調理に腕を振るっているわけでもない。
 一種のブランドとして集客に誘い水をかけているだけで、実際に調理するのは二番手、三番手の弟子である。このあたりでお客が納得いかなければ、客離れ現象を起こす。
 中村孝明の店で食事もしたが、孝明氏本人が店にきている時は、もっとお客さんに挨拶して回るぐらいのサービス精神が欲しいものだ。
 やはり一流のシェフが自ら包丁、フライパンを持ち先頭に立って料理を作ることが、お客さんの心に感動の心を呼びこむのである。
 「ボワ・エ・デュポン」(高松市屋島西町)の木場巳雄オーナーシェフなどは、相変わらず独特の大きな声で叱咤しながら調理道に精励している。その合い間には客席へ出て気軽にお客さんにも声をかけ、満足度をそれとなく確認しているのだ。この真摯な精神こそ食の世界では必要不可欠なことと言わねばならない。
 これからシンボルタワーに出店の各店舗も、次第に勝ち組、負け組の色分けができてくるだろうが、いま一度見直しをしてコンセプト、味、接客の再チェックをして欲しい。
 ひと通り巡回して確認作業をしているが、全般に店の運営が劣悪なところも散見される。出店に当たっては、それ相応の意気込みを持っていることだろうが、オープン後に順調な稼働をしないのは、奈辺に原因があるのか。ぜひ謙虚な立場に立って反省し、欠陥を早い段階で修正してもらいたいものである。お客のニーズは何を求めているのか。プライスはこれで妥当か否か。接客は-。

南と北の"食"をめぐる綱引き

 このところ続々と店舗やオフィスが増えて副都心化しているレインボーロード界隈は、マイカーを駆ってのお客が自然に集結して賑わっている。商業集積力という点では人気の高いスポットに成長しているが、北のサンポートエリアとの綱引きになってきた。
 業態別では特にお洒落なカフェの出店が目立っているが、癒しのマッサージ店なども次々と新規オープンする。その中には一部に撤退組もあってこのエリアの激戦状況を物語るものがあるが、最近は東西の枝葉に伸びてくるのが際だっている。
 道路の延伸が今一つだが、これがもっと進めば更に店舗群は増殖して、県下最大最強の商業立地になることが予想される。
 サンポートエリアとの対決はどちらに軍配が上がるだろうか。
 出店意志のある業者はこのいずれかに的を絞って進出していくだろうが、逆に市内中心部が案外空白地帯となっていることを知って欲しい。
 飲酒運転による巨額の罰金システムは、利用者を震え上がらせるとともに、飲んだあとは公共交通機関やタクシー利用ですますケースも増えてきた。一つの傾向でもあるが、ことでんはこれに呼応して午後11時まで最終便を延ばしサービスに務めているのは、気配りのある方針だ。
 シンボルタワーに出店した飲食業の流れとともに、レインボーロードの果敢な動きは目が離せない。
 いずれにせよ、県内の飲食部門は史上空前の活況を呈しているが、"盛者必衰"の鉄則のもとどんな変化をもたらすか、大いに注目される。(編集長 中西 稔)

   
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