コラム せとうち

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抜粋記事

 今まで散々逆風に悩まされてきたが、それが嘘のように今年は恵まれた心地良い風が香川へ吹いてきた。順風満帆と言っても過言ではない。いろんな関係者の努力、知恵もさることながら、一つのツキが出てきたことは見逃せない事実である。
 特に宣伝効果の点ではビッグな映画が2本も製作され、相次いで香川県内で先行公開されている。
 こんなことは過去に例がない。
 「世界の中心で、愛をさけぶ」と「機関車先生」の日本映画であるが、これが両作品とも香川での大ロケーションを敢行し、庵治町周辺、高松空港が美しい映像となっている。
 一方「機関車先生」も志々島など西讃の島々で大ロケが行われ、改めて瀬戸内の美しい風物と景観に舌を巻いたのである。先般、ワーナーマイカルシネマズ宇多津で開かれた「機関車先生」の特別試写会には、真鍋知事、川北副知事、梅原県観光協会会長の三巨頭がズラリ顔を揃えていた。その力の入れようは並大抵でない。
 真鍋知事はあいさつの中で「休日に一人でロケ地の志々島を訪ねた」ことを洩らしていたが、かつてない熱のこもった取り組みをみせていた。
 作品は感動的な抒情あふれる秀作に仕上っていたが、エンディングテーマの流れる中、香川県はじめロケ地に協力してくれた方々の名前、香川フィルムコミッションのタイトルが出てくる時、思わず胸が熱くなったのである。
 マイカル高松・宇多津の両劇場でこの作品を上映中。ぜひ一人でも多くの人に見て頂きたいものだ。
 かつて広島市や呉市を舞台に「仁義なき戦い」五部作が製作されたが、熾烈極まるやくざの戦いでイメージの低下を怖れていた。
 しかし、今回の2作品は良質の立派な内容であり、特に文部科学省選定作品に指定されている。
 特別試写会では、FM香川の中井今日子さん、勝手にシネマニア出演の帰来雅基氏が、広木監督、坂口健二にインタビューするという一幕もあって、場内は若い女性の熱気に包まれていた。
 「世界の中心で」は、現在東京など各地で大ヒット中であり、ロケ地である香川のPR効果は絶大なものがある。
 香川県観光協会では、このチャンスを逃さず「ロケ地マップ」を一万部製作して各地で配布している。
 すでに庵治町へは多くの見物客が入っており、ロケ地めぐりに忙しい。
 今年いっぱいは相当数の入り込み客が期待されており、映画の波及効果をまざまざと見せつけてくれそうな雲行きとなってきた。
 香川県フィルムコミッション、本当にありがとう。

次は007シリーズ映画化へ

 フィルムコミッションなる組織は、全国的に数多く活動しており、製作する映画の早い企画段階から参画していかなければ手遅れとなる。
 「世界の中心で」は非常に早い段階から手をあげたので、香川県内での大ロケが決まった。
 愛媛県では、県も製作費を出して2002年に「船を降りたら彼女の島」を製作、全国公開した。
 同県ではこの普及方法として、県内の各種団体を対象に10万円だったフィルム貸出料を無料化した。
 映写設備費約15万円をえひめ映画製作委員会(会長=加戸愛媛県知事)が負担し、県内での上映活動を積極的に推進することを決めたようだ。
 こうしたケースは、香川県でも参考にして作品の普及上映に努めて欲しいものだ。
 一方、香川県ではまだ海のものとも山のものとも分からないが、「007シリーズ」の映画製作にあたり、直島をロケ地に誘致するべく地道な運動を続けている。小説「赤い刺青の男」の映画化で、主役はもちろんジェームズ・ボンド。
 アメリカ映画は巨額の製作費を投入するため、もしロケが決まれば空前の大ロケ隊が香川県入りする筈だ。撮影のスタッフも大編成で惜しげもなくロケ費を使い、ぜい沢な撮影を行うことで知られている。
 PR効果、落とす費用のすごいことは、日本でのロケ第一作「007は二度死ぬ」で実証ずみである。
 いまは追い風の香川県であるからして、案外いい方向に流れるかも知れない。もし決まれば大穴になろう。
 真鍋知事もこの好調に気をよくして、挨拶の中では必ず映画のことに触れて`映画のことなら真鍋知事aのようなことになってきた。
 「007シリーズ」は、毎回製作されるたびに空前の大ヒットとなっており、世界中で上映されるためPR効果は図り知れないものがある。
 瀬戸内海のすばらしい景観と直島は、映画の舞台としては最高だ。
 ベネッセ村として、また著名な建築家安藤忠雄氏の拠点としても知られ、7月18日には地中美術館もオープンするという朗報もあり、話題性には事欠かない。どうか成功を祈る。(本誌編集長 中西 稔)

   
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