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先日あるパーティーの席上、たまたま居合わせた遠山誠司氏(香川銀行頭取)、泉谷武信氏(綾菊酒造(株)社長)と雑談していた際、「遠山君は頭取になっても全く人間が変わらない。以前と一緒ですよ」と泉谷氏が格別念を押した。
彼は高松高校時代に遠山氏と同級生だったので、学窓時代からの仲間として彼の人間性を熟知する一人でもある。その生き証人が言うのだから間違いはあるまい。
遠山氏は全くの予想を裏切るトップ人事で、図らずも頭取という重いポストに就いたわけだが、懸念されることは頂点を極めた席についたため人間が変わってしまわないか、という点であった。
最も若い時から彼を知る泉谷氏の証言によって、遠山頭取としての奥深い人間性、寛容な心が変化せずにあることを知り、筆者も改めて不明を恥じたのであった。
よくジョークを言いつつもその中にピカリと光るものは持っており、一種の`遠山節aとも思える独特の話術と社交術は、いつの間にか知らず知らずのうちに相手の心を捉えている。この天性とも思える手法によって一行員からぐんぐん力をつけ、遂に頭取という最高のポストを手に入れたのである。自ら地道な努力があったとはいえ、鮮やかな生き方、歩き方に心から敬服するものである。
大林会長の推輓によるところが大きいだろうが、当時の末澤頭取は性格的にもやや陰湿で人間を信用しない猜疑心の強いところが、行内の雰囲気を暗くして、突如発生した事件ともからみその存在感を弱体化した。この背景には、もっと内部の雰囲気を明るくしなければ、行員のヤル気を醸成することも不可能で業績アップにも影響するといった事情から、常に自然体で一般行員からも人気のある遠山氏(当時は専務)を思い切って抜擢しようと、大林会長は考えた。
この人事は当初びっくり仰天のトップ人事として不安視される部分もあったが、現在では順当に推移しており人気、人望も高まってきた。
対外的なパーティーや会合でも、淀みなく明るく交流しており堂々と自然流の処世術で乗り切っている。
近来にないヒット人事で、意外性は妥当性の高い人事であったというべきかも分からない。
関西学院大学卒。57歳。
同期の桜諸氏にも大きな希望を与え、ホープ的存在となった。
好漢 遠山頭取の更なる自重と意欲に期待したい。大林会長はこのほど代表権を外したもののいささかの杞憂もないと思われる。
百十四竹崎頭取の人材発掘術は
このたび地銀の雄百十四銀行の頭取に就任した竹崎克彦氏は、6月29日の新旧二人が出席する記者会見でどんな発言をするのだろうか、と内実は興味半分、不安半分であった。
ところが出席してみて驚いたことには、所信を堂々と開陳する姿、声を聞いてその懸念は一気に吹き飛んだ。とにかく立派で見事なものだった。これなら全く心配はない。
大世帯の百十四のリーダーとして、経済界の応援団長として申し分ない存在になるだろうと予感。
発言の内容については本誌の記事をお読みいただきたいが、以前から頭取職を務めているかのような錯覚さえあった。このトップ人事は綾田修作会長のヒットであると確信した。ただ一つお願いしたいことは、全てを任し信じるということである。特に人事権には絶対手を染めてはいけない。新頭取の人間鑑別法に全幅の信頼を寄せ、どしどし思い切った人事を断行してもらうことである。
かつて故三野 博会長の頃は、会長の権限をはるかに超えて何事にも口ばしを入れたばかりか、支店長や役付人事にも赤ペンを入れていたらしい。そのようなことは断じてあってはいけない。
竹崎頭取は、進取の精神にも富んでいる上、なかなかの硬骨漢である。
直言、批判にも耳を傾ける度量もあるし、人間を見るメルマークもキチンとしたものを持っている。
これから百十四をどう変えていくのか。非常に期待は大きい。
速いスピードで胎動する金融業界にあって、地方銀行の使命はいかにも重すぎる。この重い荷物を背負って富士山へ登ろうとする頭取のあとに、ちゃんと従ってくる者がいなくては業革は成し遂げられない。
一般行員にも夢を与えるとともに、隠れた能力を見出し活用することを真剣に実践しなければならない。ぜひ綾田氏とは異なった目線で有能な人財をピックアップするべきだ。その中から未来の幹部や救世主的な異能の人財が出現するかも分からない。激動期の時期を乗り切るのは情実やごますりの人間では不可能である。
幸い中野副頭取と川崎、矢野両専務という適材の人物を確保できたので、新竹崎丸は激浪の中をものともせず航海していくことだろう。岡山大学卒、63歳。平常心で新百十四を創られたい。(編集長 中西 稔)
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