コラム せとうち

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抜粋記事

 過般山口県下関市と北九州市を訪ねる一泊二日の旅をしたが、中でも下関の市立しものせき水族館「海響館」にはほとほと感服した。
 大阪南港にある「海遊館」とはまた趣の異なる内容で、多くのお客で活況を呈していた。
 海にすぐ隣接した好立地、フグという独特の素材、関門海峡という、3つの強力な要素で見事な訴求力、演出力を示していた。そして館内に展示されたシロナガスクジラの巨大な骨格標本など、魅せる施設となっていたのである。
 流石にフグの水揚げ日本一といわれる唐戸市場を抱えるだけあって、市民の心の中にはフグが大きく棲みついており、ユーモラスな表情とともに館内の人気を一手に集めていた。
 建物の外観もユニークであり、館内から手の届くような近さで海が迫っているのが、水族館の位置付けとしては最高の条件となっていた。
 もし、サンポート高松に海遊館が建設されれば、下関と同じ条件となり演出効果は申し分ない。
 大人から小さな子供まで幅広い客層に楽しむ機会を与えるとともに、年間を通じてコンスタントに集客できる施設は、サンポート高松の集客力を高める超目玉として、永遠に愛されることは間違いない。
 集客エリアも広く、四国はもちろん山陽道からの来館も可能であり、中枢都市高松の存在感をいやが上にも高める施設になるだろう。ぜひ香川県の将来を地固めする「せとうち海遊館」の実現に向かって、具体的な秘策を練って欲しいものだ。
 8月3日、高松商工会議所国際委員会(小出 勝委員長)共催により、日プラ(株)久保豊明氏(執行役員管理部長)の講演を聞くことができた。
 今をときめく日プラとあって出席者も多かったが、久保氏の話も実にグローバルでダイナミックな内容であった。
 まさに世界を股にかけて独自の技術を駆使、各地に海遊館を建設する仕事に従事しているのであった。
 詳細は別途その内容を掲載しているが、毎日のように海外からの引き合いがありすべて英語で交渉するという国際色豊かな会社。
 敷山社長はもちろん超多忙で日本中を飛びまわっており、月に5日位しか在社しないという程の忙しさで、一つの軌道に乗るとこうも変わるものかと、スピーディーな展開ぶりには驚くほかはない。
 最近の大型施設としては、2002年に完成した「沖縄美ら海水族館」で、おそらく世界で屈指のものとなった。これは長さ22.5m、高さ8.2m、厚さ60cm、重さ135t/枚というアクアウオール(メタアクリル樹脂板)を使っており、透明度といい、数千トンもの水量を受け止める強靱なテクノロジーを駆使している。
 沖縄の新しい観光資源として今のところ人気はうなぎ登りで、訪れる観光客も増加の一途を辿っているとか。これを契機として、具志川市に沖縄工場を新設したというから、沖縄県の日プラに賭ける期待の大きさを窺い知ることができるのである。
 いままでの水族館というイメージをぶち破る超大型スケールの水槽に、悠々と泳ぐジンベイザメ、巨大なマンタ、色鮮やかな熱帯魚とサンゴ。見るものの心を捕らえて離さない大自然の迫力と不思議は、単なる観光見物というジャンルをはるかに超越している。

サンポート高松の超目玉として

 近年観光活性化の目玉には海遊館の存在が大きくクローズアップされ、各市ともこの建設に目の色を変えてきた。というのはオープンした都市すべてが大成功しているからで、いまや都市の必需品、打出の小槌として重宝な存在になってきた。
 四国内には大型の施設はない。
 わずかに高松・屋島山上水族館と高知県の桂浜にあるだけだ。それも、開設したのがかなり古い話なので全体に小ぶりで集めている魚類も至って少ない。当時としては貴重な存在だったことが窺えるものの、21世紀に入っての存在価値は低くなった。
 奇しくも屋島は日プラ(株)が手掛けた水族館の第一号だったわけで、この経験をベースに研究、精進し、今日の世界に冠たる業界での王座を占めることになったわけである。
 ぜひこうした業歴を今日に生かして、サンポート高松へ「せとうち海遊館」(仮称)の建設構想を推進して欲しいものである。
 サンポートの超目玉として集客は年間コンスタントに見込めるし、日プラ(株)の本社所在地としての香川で、世界に誇るべき海遊館としてその存在を誇示したいものである。
 いまや瀬戸内海の美しい海だけの景観も大切だが、そこに棲息する魚類の生態系も理解できるような施設を作り、改めて瀬戸内海の大いなる自然の豊かな魅力を満喫して欲しいものだ。
 県民あげて取り組む最後の大仕事として、総意を汲み理解を求めていけば決して不可能なことではない。(編集長 中西 稔)

   
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