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国際協力機構四国支部/三友ビルに移転オープン

 (独法)国際協力機構(JICA)四国支部(高橋政俊支部長)はこのほど、ニッセイ高松ビル(高松市番町)から香川三友ビル(高松市鍛冶屋町三番地)一階に事務所を移転オープンした。
 今回の移転によって、交流スペースを設けたことで地域住民や地元企業が気軽に立ち寄り、情報収集できる環境となったことは、大きな利点と言える。
 同機構では政府開発援助(ODA)の枠組みで、日本の民間企業の海外展開にも貢献している。
 発展途上国において、水資源や保健医療のような課題に直面している地域は多く、そういった境遇にある地域や人々の発展のために、地元の強みを活用していることが特長。
 香川県における優れた技術を現地で実証するなど、産官学と一体となって国際的な支援を進めている。
 一例として㈱イナダ(三豊市 稲田覚社長)は同機構を通じて、フィリピンの上水道未普及エリアに浄水装置を設置。それによって、安全な水の供給と災害時の飲料水供給システムの構築を実現。地元企業の技術を駆使した目覚ましい貢献にも注目が寄せられる。
 また、国の伝統的工芸品である丸亀市の『竹うちわ』技術をラオスの農村地域住民に伝授し、販路を開拓することで安定した収入に繋げているという事例もある。
 「当機構の取り組みを通じ、発展途上国と四国が互いに『Win-Winの関係』になるような機能を果たしていきたい」
 と、高橋支部長は目を輝かせる。
 今後は、香川県民への活動内容の情報発信に努め、地元にも役立つ国際協力を展開していくことが当面の目標とのこと。
 一方で同機構では、ボランティア事業にて開発途上国からの要請に基づき、それに見合った技術・知識・経験を持った青年海外協力隊を派遣している。同協力隊は、事業発足から50年以上という長い歴史を持ち、これまでに4万人を超える人数が参加するなど、開発途上国の課題解決や相互理解の促進に貢献してきた。
 香川の産官学と連携した同機構による国際協力を通じた活動が、両国の地方活性化への道標となることに期待を寄せたい。


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