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企業の数増すも、学生の数は減に/次年度卒業者向け企業説明会「かがわーくフェア」

 来年3月に大学や短大等を卒業予定の学生らを対象にした企業説明会、加えて、この3月に卒業予定の学生や中途採用希望者らを対象にした就職面接会「かがわーくフェア」が3月2日、高松市林町のサンメッセ香川であった。
 フェアは、県内の就職促進や県内事業所の人材確保を支援しようと、香川労働局や香川県などが協力して毎年3回開催している。この日は、JR高松駅やことでん瓦町駅など県内の主要駅に加え、今回はじめてJR大阪駅・JR三宮駅と会場をつなぐ無料バスも運行し、関西エリアの学生らも参加しやすくした。
 会場には、若者の雇用管理等が優良な中小企業を厚労省が認定する制度「ユースエール認定企業」を受けた3社を含める、県内に就業場所を構える企業182社(昨年同時期166社)がブース形式で出展し、417人(同435人)の学生らが参加した。業種別では「製造業」と「卸・小売業」だけで約半数を占めた。
 採用担当者は、会社概要はじめ仕事のやりがい、研修制度の充実なども丁寧に説明し、働きやすい職場環境等をアピール。学生らも熱心にメモを取るなどして、これから自分に合った仕事を探すうえでの参考にしていた。高松市出身で兵庫県の大学に通う男子学生(21歳)は、「直接(採用担当者と)話しができたことで、イメージとのギャップを埋めれた。足を運んだ甲斐があった」と、確かな手応えを感じた様子だった。
 今年の就活スケジュールについて、企業の広報活動(企業説明会等)開始は3月1日以降、選考活動開始は6月1日以降としており、昨年と変わりなしでいく。
 一昨年前の選考活動開始は8月1日以降だったが、昨年は2ヶ月前倒しして6月1日以降に。学生からすれば、企業の下調べなど選考前の準備期間は大幅に減ったものの、売り手市場が背中を押してか、さほど混乱はなかったとされる。一方の企業側は、内定辞退者が出ても繰り上げた分、採用活動の期間は伸びていたが、依然として人は集まりにくい状況で、人材確保に苦戦している模様。今回はじめてフェアに参加したという丸亀市の人材派遣会社は、「やっぱり学生との関係づくりが一番大事になるのでは。うちに興味を持ってもらえるように会社見学を呼び掛けていきたい」と話していた。
 今回、参加した企業と学生の数からも見てとれるよう、昨年同時期と比較して企業は増、学生は減という反比例。今後、ますます需要と供給に開きがでてくるものと予想される。


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