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中讃ケーブルビジョン㈱ 代表取締役社長 藤﨑茂昭氏

 丸亀市、多度津町、まんのう町、琴平町、善通寺市の2市3町の地域情報を発信する中讃テレビ。今年6月29日に代表取締役社長に就任した藤﨑社長は59歳。
 1986年に四国化成工業㈱に入社。1994年に開局当初の中讃ケーブルビジョン㈱に出向し、約2年間営業と制作に携わった。2021年に2度目の出向。営業部及び制作部の統括部長を務めた後、社長に就任した。
 「地域のみなさんが映っているテレビです。最初の出向の時は自身も番組に出演したこともありました。今も若手営業スタッフが番組の司会をしています。」と藤﨑社長。スタッフは総勢31名。社員は皆何かしら番組に携わっていると笑う。
 「災害が少ないエリアですが、いざという時にエリア内の一部河川のカメラを利用し、データ放送で坂出市のケーブルテレビ局(KBN㈱)と情報共有をしています。防災については今後更に細かなエリアで、ここの人はここへ避難して下さいというところまでできるように考えています」。
 地域に根ざしたケーブルテレビにも課題があるという。


 「テレビ離れが進むなか、現在のサービスでは限りがあります。そこでネット環境さえ整っていれば全国どこでも視聴できる『ロコテレ』というプラットフォームを利用した、配信の実証実験を進めています。まだ実験段階ではありますが、当社が制作した『みちようび』という番組が視聴回数上位にランクインするなど、手ごたえを感じているところです。他県にお住まいの中讃エリア出身者が故郷を感じてもらえるような番組をもっと提供できれば、さらに喜んでもらえると考えています」。
 「平日18時30分より放送している『CVCニュース』は開局当初から続く看板番組で、エリアの情報をお届けしています。また、高齢者の健康づくりに携わるボウリング番組『スマイルボウリング』も大人気で、今は唯一の視聴者参加型番組。もし出演者が少なければ自分たちも出ようと話していましたが、出る幕がありません。皆さんマイシューズを持ちプロボウラー顔負けのボールを投げます」。
 他局にはない自由な発想の番組で、地域の人の笑顔を作る中讃テレビ。2市3町のそれぞれに面白味がある、まだまだやるべき事、やりたいことがあると意欲を見せてくれた。


USE㈱ 代表取締役 上原要一氏

 「他社がやらないことを積極的に挑戦し、必ず実績を残す」というモットーのもと、高度な制御を必要とするロボットを使った自動機等の開発に尽力。
 電気工事の現場監督、システムエンジニアの下積みを経て、1997年に独立。
 経験、信頼を基盤とした高水準の技術力は全国から注目を集めるほどに成長した。
 今年からは、某大手企業とタッグを組み、スマートフォンからオーダーを受けた飲み物を自動で作る『ドリンクロボット』の共同開発に本腰を入れる。
 一つひとつの動きや作業工程をロボットにプログラムさせることは容易ではないが、「社員一丸となって完成させた時の達成感は大きい」と笑顔を見せる。
 〝人との出会い〟を大切にし、枠にとらわれない考えと前向きに挑戦する実直な人柄。
 持ち前の技術とノウハウを発揮し、ユーザーが求めた以上の商品を作ることに全力を捧げる姿勢は揺るがない。
 時には厳しさも織り交ぜながら緩急をつけて指揮をとり、「業界の活性化のためなら、若い世代への技術継承は惜しまない」と使命感を燃やす。


 今後は「未来を担う学生に、日本にはこのような仕事があり、高度な技術力を持っているということを発信することで、少しでも将来の選択肢を広げて頂ければ幸い」と方向性を示した。
 趣味は車、バイク、ウェイクボードなどを嗜む一方、最近は料理にも挑戦し始めたと、白い歯を見せた。
 高松工芸高等学校電気科卒。52歳。