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【香川県公安委員会】 委員長 伊賀三千廣氏

地域のため、安全安心のため、県民の目線で取り組む

 香川県公安委員会は、県知事所轄の下、県警察の管理を県民の代表として行う行政委員会である。今年7月に公安委員長に就任した伊賀氏は、元高松信用金庫理事長で、経済界に顔が広い。
 「私は常に現場主義で物事を考えています。全ては現場で物事は動いており、現場で解決していかなくてはなりません」と柔らかい物腰ながら、その言葉からは熱いものを感じた。
 昭和49年に日本銀行へ入行。高松信用金庫では平成10年より14年にわたり理事長として、金庫の改革改善に取り組むとともに、その清廉な人柄と高い見識から香川大学の学長補佐も務めた。
 持論である現場主義とは、高松信用金庫の行動指針ひとつであり、伊賀氏の豊富なキャリアを一貫して実践してきたものである。
 平成19年から公安委員の職にあり、現代の県の課題について「やはり交通事故が多いと感じます。県外出身者から、マナーが悪いという意見をよく聞くので、交通事故とマナーの関連性の分析に努めたい」と述べる。

 

 香川の人口当たり交通事故死亡者数は、平成21年から全国ワースト上位。〝香川はせっかちな人が多い〟と言われるが、もっと事故の分析を行い、ワースト上位から脱却したいと強い口調で語る。
 公安委員長として求められる所はとの問いに、「この仕事について感じたのは、民主的な目線で物事を考えることの大切さ。県警では、県民を含めた活動の一環として安全・安心のまちづくりを目指し、〝セーフティプロジェクト〟を推進しています。
 防犯や交通安全の情報を共有し、犯罪や事故を防ぐことはもちろん、地域の絆を更に強めていきたいですね」ときっぱり。
 公安委員としての任期も残り一年弱であり、悔いを残さず全力で突き進んでいく姿勢には、伊賀氏の真摯な人間性を感じさせられた。
 「これまでの人生を振り返ってみても、今の仕事は非常にやりがいがあると感じています。地域密着という観点で、現場に立って業務ができるという喜びもあります。
 今後も県民の皆様に、県警察本部の取り組みを深く理解してもらい、県民と行政の一体感の醸成に努めていきたいと考えています」と充実した表情を浮かべる。
 京都大学法学部卒、66歳。


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