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10月25日号

 JR四国グループ(四国旅客鉄道㈱ 四之宮和幸社長、㈱JR四国ホテルズ 藤本 聡社長)は、2026年夏、高松市兵庫町に新たな宿泊施設「JRクレメントイン高松兵庫町」を開業する。
 高松東急REIホテルが2026年3月で営業を終了することに伴い、同施設をリブランドして出店する。
 新ホテルは、SRC造・地下1階、地上13階建のビル内に位置し、ホテル部分の延床面積は約6500㎡。現行の客室数はシングル24室、ダブル108室、ツイン58室、トリプル1室の計191室だが、リブランドにより客室構成は見直される予定。ダイニング兼ラウンジや会議室も併設し、ビジネスから観光まで幅広い利用を想定している。
 高松市は瀬戸内国際芸術祭や直島・小豆島などの島旅需要、讃岐うどんに代表される食文化など観光資源に恵まれる一方、四国の行政・経済の中心地として安定したビジネス需要も見込める。さらにインバウンドの地方志向の高まりも追い風とみており、グループとして市内3棟目となるホテル運営を決めた。
 リブランドに際し、約3カ月間の閉館期間を設け、館内の大規模リニューアルを実施する。新ホテルは、グループのフラッグシップ「JRホテルクレメント」が掲げる〝温和〟〝穏やか〟というコンセプトを継承、「安心」「快適」「少しの贅沢」を感じられる空間を目指す。内装デザインや詳細なコンセプトは今後公表する。


 JR四国グループは現在、四国4県と兵庫県で9施設・計1471室を運営。本ホテルの開業により、高松市内ではJRホテルクレメント高松、JRクレメントイン高松と合わせて3棟で計713室の規模となる。グループでは3施設の連携を強化し、運営効率の向上とともに、高松駅周辺エリアの賑わい創出や都市価値の向上を図っていく。
 また同社グループは、岡山市駅前町一丁目の再開発地区において、新ブランドホテルを2027年春に開業する。
 ホテル名称は未定だが、同グループにとって全国展開を見据えた初の新ブランドとする。
 地上16階建てのホテル棟の7〜16階に位置し、延床面積は約7000㎡、客室数は177室(ダブル83室・ツイン94室・ユニバーサルルーム含む)。館内にはダイニング、宿泊者専用ラウンジ、温浴施設、ジムなどを備える。
 ホテルが立地する「岡山市駅前町一丁目2・3・4番地区第一種市街地再開発事業」は、JR岡山駅東側で進められる大規模複合開発。
 「OKAYAMA GATE PLACE」をまちづくりコンセプトに掲げ、住宅や商業施設、コンベンションホールなどを備える、地域コミュニティの活性化と都市の新たなランドマーク形成を目指す再開発事業となる。
 「岡山の風景や食など、地域の魅力を生かした上質な“旅時間”を提供したい」としており、地域と連携したホテル運営を進める。今後の四国外へのホテル展開にも大きな足掛かりとなりそうだ。
 岡山市では、山陽新幹線や瀬戸大橋線の利便性を背景に観光・ビジネス需要が拡大しており、駅周辺のホテル新設が相次ぐ。特に近年は、瀬戸内国際芸術祭をはじめとする観光イベントや、県内企業の出張需要の増加が追い風となっている。
 開業後は、再開発エリア内外の店舗や観光施設との連携により、岡山駅周辺のにぎわい創出と地域経済の活性化が期待される。


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