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【百十四銀行】 取締役頭取 渡邊智樹さん

若金融戦争を勝ち抜くための若手・女性の抜擢を。人生の頂点に立つも厳しい剣ヶ峰

 行員数約二千余人の頂点に立つ。
 重圧と責任感でつぶされそうになるぐらいだが、笑顔でいつものように接していた。就任早々のヤマ場ともいえる記者会見も、ソツなくこなし立派に所信を述べて未来の大器を予測させた。内外の評判、期待感も良く爽やかな人間性は、銀行の信用回復、魅力アップにも大きく役立ちそうだ。どうか肩肘張らずに極く自然体で、行内の融和を図りつつ刷新への方向性を見いだして欲しいもの。

 「若い人ともよく話しをしてコミュニケーションを図るようにしたい」。話し合いの中から問題点を見出し、自由闊達な空気を醸成していけば、次第に行員の使命感も増していくだろう。上意下達ではない。下部からの意見をどしどし吸収する形にすれば、他行には決して負けない人財力が生まれ大きなパワーになる。
 人財発掘でも根気よく努力すれば、将来の幹部を育成し貴重な戦力になることも可能になってくる。
 「人材育成には特に力を入れて行員の能力を最大限に引き出す努力をするとともに、女性や若手の抜擢登用を可能な限り努力したい」
 熾烈な金融戦争を制するためにはハードもさることながら、結局は人財の勝負に尽きる。宝の持ち腐れの感がある同行は、もっと目を光らせて、眠れる水面下の優れた人財を発掘することこそキメ手になろう。
 不正融資問題について四国財務局から業務改善命令を受けているが、「コンプライアンスを徹底して実践するとともに、行員の意識改革を図ることに全力をあげたい」と緊急の最重要課題に置いている。
 このあたりの実践にあたっては、竹崎会長の強力なサポートを得ながら詰めていくが、容易なことでは徹底も図れまい。粘り強い努力を継続することが求められる。
 新頭取のお人柄については評価がすこぶる高い。しかし能力面の評価については今一つ分かれるところ。リスク管理の面で今回のような危機に対処する能力がどこまで発揮できるか、この点での優劣が今後の可能性を占う物差しになろう。
 「一日も早くこの逆流をセキ止め、活力ある銀行として復活して欲しい」とするOBの願望もある。
 創業百三十年に一つの汚点を残したこの年をプラスに変化させて、失地回復、名誉挽回を図る年にして欲しいものだ。人生の絶頂期ながら厳しい剣が峰に立つ。
 京都大卒。高松市出身。57歳。


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