四国化成工業㈱（丸亀市）は、顧問の玉城邦男氏が代表取締役社長兼Ｃ.Ｅ.Ｏ. に就任するトップ人事を発表した。
　山下矩仁彦代表取締役会長兼Ｃ.Ｅ.Ｏ.は相談役に、田邉博臣代表取締役社長兼Ｃ.Ｏ.Ｏ.は顧問となる。
　同社は今期を最終年度とする中期経営計画で、連結売上高五百億円を達成。新たな経営体制で、事業の更なる発展と業務の拡大を図る。
　新体制は次のとおり（６月24日付　取締役のみ）。

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▽代表取締役社長兼Ｃ.Ｅ.Ｏ.兼化学品事業担当　玉城邦男
▽取締役副社長執行役員　建材事業担当　田中直人
▽同　企画・管理担当　富田俊彦
▽取締役専務執行役員　化学品研究・開発担当兼Ｒ＆Ｄセンター所長　吉岡　隆
▽同　生産・技術担当　畑　元
▽取締役常務執行役員　人事・総務・秘書統括　真鍋志朗
▽取締役執行役員　経営企画統括　渡邊充範
▽同　安全・環境・品質保証統括　児玉啓樹
▽取締役（社外）　石村　博、渋谷　博
▽常勤監査役　松原　純、直井　工
▽監査役（社外）井出義男、籠池信宏
　玉城新社長の経歴は次のとおり。
　１９４４年生まれの71才。東京大法学部卒後、６９年に三井物産へ入社し、９７年に同社関西支社無機化学品部長となる。９９年に四国化成に入社し顧問、２０００年に常務執行役員化学品担当となる。０１年に取締役常務執行役員化学品担当、０３年に同専務執行役員化学品担当を歴任する。
　０５年より常勤監査役を四年間務め退任。今年４月より顧問に復帰していた。

▼売上・利益ともに過去最高

　同社は経常益が大幅増となる２０１６年３月期決算、期末配当の一円増配を発表した。
　連結業績は、売上高が502億4600万円（対前期比　2.2％増）、経常利益81億9700万円（同　25.5％増）、当期純利益48億5400万円（同　11.3％増）。　
　売上高は化学品・建材両事業とも前年を上回り、三期連続で過去最高を更新。利益面では、円安による収益性改善や建材事業の価格改定効果などの影響により、営業・経常・当期とも過去最高を更新した。
　化学品事業では、プリント配線板向け防錆剤のタフエースが輸出で好調。エポキシ樹脂硬化剤を主用途とするイミダゾール類は収益性が低下したものの、タイヤ用加硫剤の不溶性硫黄は円安や原材料価格の下落により収益性が向上。プール用殺菌消毒剤のシアヌル酸誘導品は国内外ともに販売が好調に推移した。
　この結果、化学品事業では売上高が前期比3.4％増収の307億6900万円、セグメント利益は26.1％増益となった。
　建材事業は湿式壁材市場の停滞により、壁材は低調推移。エクステリアは住宅分野が伸び悩んだものの、景観分野が好調で、昨年４月の価格改定により収益性が改善した。結果、売上高は0.8％増収の187億9200万円、セグメント利益は24.3％増益を記録した。
　来期の連結業績は円高や新興国経済の減速などを織り込み、売上高が490億円、経常利益は66億円、当期純利益は45億円としている。

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