ニューレオマワールド（丸亀市）は、24・25年度で総額十二億円を投じる中期計画を発表した。
　「ＫＩＺＵＮＡルネッサンス」と名付けられた中期計画では、二つのアトラクションと中四国最大の屋外プールを整備。主来場者である三世代ならびにファミリーにとって、更に魅力的なレジャー施設へと発展させるのが狙いだ。
　２月２日にホテルレオマの森で開かれた記者会見には、同園の資産管理会社㈱香川県観光開発の藤岡　勇社長、テーマパーク支配人の日闍昌宏氏、ホテル支配人の咲間三郎氏が出席して計画の概要を発表した。施設概要とオープン時期、投資額は次のとおり。

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▼幼児・低学年向けアトラクション「ごっこタウン」・1億2000万円・24年３月17日
　「子どものこころをのびやかに発揮。自発的な発想力・行動力を養う」をコンセプトに、うどん屋やケーキ屋、銀行など17種の疑似体験型店舗施設を幼児・低学年向けに提供する。整備する場所は正面ゲート東側の旧ゲームセンターなど二棟を改装。

▼全世代向け屋外プール「レオマウォーターランド」・6億5000万円・グランドオープン24年７月14日（プレオープン　７月１日）
　中四国最大のウォーターパークをコンセプトに、中四国最大級のキッズプール、中四国最長（260m）の流水プール、中四国初の冒険プールなど計４のプールを整備する。またフラガールショーやウォーターダンスといったエンターテイメントも導入する。
　整備する場所はホテル東側の池および島のあるゾーンで、施設総面積は6322二㎡を計画している。

▼若い世代向け絶叫アトラクション「バードフライヤー」・3億3000万円・平成25年春オープン予定
　来園比率の少ない若者を取り込むことを目指して整備される。高さ50ｍ以上の回転型ブランコで、最高時速70kmで回転する。富士急ハイランドに「鉄骨番長」という名称の同様アトラクションがある。
　その他関連する付帯設備として一億円を手当てする。中期計画による新規雇用は、百名に上る見通しだ。
　これらの整備により25年度の年間来場者数は施設全体で75万人を、売上高は42億円を目指す。23年度比で16万人増、12億円増の投資効果を見込んでいる。

ホテルは前年比一三六％の伸び

　ニューレオマワールドは22年７月に、大江戸温泉グループ（本部　東京都）へ経営母体が変わり、「高品質・低価格のホテル」と「エンターテイメント中心のテーマパーク」を一体型運営に転換し、業績が好調に推移している。
　記者会見で藤岡社長は、22・23年度の利用者の推移を次のように発表した。
　ホテルレオマの森の22年度（22年３月～23年２月）の宿泊者数は12万人、売上高は11億円で、前年比130％の伸びを示した。23年度は17万人、15億円と前年比136％と二年連続で三割増と好調だ。テーマパークの22年度入園者数は35万人で、売上高は12億円と前年比115％。23年度は42万人、15億円と前年比125％となった。
　「少子高齢社会に対応し、子どもから高齢者まで三世代が同じ施設で楽しめる商品を造成して、地域オンリーワンレジャー施設を目指す。また全体の一割に満たない若者の利用を促すため、絶叫系施設も導入して幅広い利用者のニーズに応えていく」（藤岡社長）
　四国のレジャー業界では、昨年８月末に42年の歴史を持つ吉野川遊園地（徳島県）が閉園。22年には坂出・番の州プールが35年の歴史に幕を下ろし、老朽施設のクローズが目立つ。今回のニューレオマの中期計画は、これら利用者の受け皿となるものと思われ、四国唯一のテーマパークとして魅力向上に努めるものだ。

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