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7月15日号

 第18回目を迎えた高松市中心市街地活性化協議会(植木英治会長 24委員)は、懸案事項である「コトデン瓦町ビルリニューアル計画」について関係者を招き、その全貌を問いただした。
 出席したのは、ビルの管理者である高松琴平電気鉄道㈱(以下ことでん)の担当者2人である。
 ことでんが提出した計画プラン「瓦町駅 核化プロジェクト」によると、瓦町駅は、1万5千人の市民が乗降する高松市の主要ターミナル駅であり、駅界隈は、高松中央商店街の起点の位置付けにある。
 今まで高松市は、2核(北に三越 南に瓦町駅)1モールを基本構想に、中心市街地活性化を進めてきた。
 ところが、瓦町駅は今年3月に主要テナント百貨店だった天満屋が退店。中心市街地活性化のためには瓦町駅を「高松市の1核として再生」させることが急務となった。


 プラン作成に先立ち実施したアンケートでは、交通の利便性に関しては、高松市内の商業施設(6施設)の中で最高の評価を得たものの、天満屋の品揃えに関しては、生活雑貨(因にロフト)が高い評価を得ていたものの、ファッション関連は低い評価だった。
 その結果、核店舗の撤退は、周辺商店街の集客力に大きなマイナスで、市街地活性化には地域環境と融合した核施設の整備が必要と結論を出した。
 瓦町駅再生コンセプトとして打ち出したのが、「サードプレイス宣言~市民みんなのわたしの居場所~」であり、全ての世代の複数の目的に応える居場所と定義づけた。
 ここでは若年層、ファミリー層を中心とした施設を開設するのではなく、中心市街地に年配層を含めた全世代が訪れ、長く滞在できる三つのゾーンを配置した先進的なゾーンづくりを目指すとしている。
 三つのゾーンとは、買物、滞在・ぶらぶら歩きを楽しむ「都市ターミナルライフスタイルゾーン」(B1F~5F)、健康、学びを楽しむ「都市生活ゆとりゾーン」(6F~7F)、健康、学び、滞在・ぶらぶら歩きを楽しむ「市民生活コミュニティゾーン」(8F~RF)で構成。
 全ての世代に都市生活を楽しんでもらうための全方位型の施設を整備するとしている。

新コトデン瓦町ビルの各フロアの構成

▼B1F Takamatsu KAWAII「カワイイを集めたファッションと雑貨」
▼1F グランド・エントランス「カフェ・セレクトショップ(継続営業)」
▼2F シティーファッション「高松の流行をけん引」
▼3F シティーファッション「高松の流行をけん引」
▼4F タウンライフスタイル「オフスタイル・ファッションや生活雑貨」
▼5F ライフスタイル グッズ&ギア「生活を豊かにするライフグッズ」
▼6F カルチャラルライフスタイル「カルチャー・コンテンツ系MD」
▼7F ヘルス&ビューティー 美容・健康系サービス
▼8F 市民サロン 市民サービス「文化芸術・健康増進」
▼9F 市民サービス 学習 クリニック
▼10F ダイニングストリート「バラエティ豊かな飲食街」
▼RF パーク&スカイデッキ「みんなが集える屋上庭園」
 以上がフロア構成だが、特にビル屋上部の活用にあたっては、南部3町商店街をはじめとした地域とも密接に連携し、地域の魅力をアピールするイベントを開催していく。
 駅ビルのリニューアルオープンに関しては来年5月のGW前を予定しており、今後ことでんが計画を進めていくうえで同協議会にて議決して欲しいのが補助金交付の賛同である。補助金に関してはさらに高松市の同意も必要になる。
 その後、出席した委員から、売上高、来店客数,規模が小さくなっても効率の良い売場づくりが必要ではとの質問が飛び出した。
 これに対しことでん側は、百貨店、公共ビルのようなスタイルで運営はやらない。駅ビルとしての価値を高めていきたい。スーパーマーケットの整備は、現在プランを練っている途中と回答。
 次にビルのテナント数は商業施設、非商業施設含めて80~100、来店客数に関しては、商品を購入していただいたお客様を想定しており、オープン一年で200万人を見込んでいる。同様に売上は年商74億円を目標とした。
 この目標数字は、そごう、天満屋時代とは異なり、時勢がかつてより大きく変化しているのを見越し算定したとことでん担当者は語っていた。
 来年春のオープンに向け一歩踏み出したことでん瓦町ビルだが、南部三町商店街との連携が果たして活性化に結び付くか、短期間よりも長い目で見なければならない。


目次

  • トップに聞く
    ㈱志満秀 代表取締役社長 島 光男氏
  • コトデン瓦町ビルは来年5月の連休前に再オープンを予定
  • あなぶきグループが新キャッチフレーズと公認キャラクターを決定
  • 綾菊酒造が岸本新社長の下で呑み切り神事を挙行
  • クリエーター団体「瀬ト内工芸ズ。」がマッチングイベントを開催
  • フォルクスワーゲン高松が全面改装し19日にオープン
  • 高松カントリー倶楽部が三井不動産のグループ会社に事業譲渡へ
  • 香川県よろず支援拠点に開設1ヶ月で83件の相談寄せられる
  • 新社長に松野兼士氏が就任、誠寛氏は会長に 松野不動産㈱
  • 地元産の魚を使った惣菜料理を提供 ㈱キングフーズ
  • あなぶきホテルズが第4回社内料理コンテストを実施
  • ビジネス会食・接待に最適な「焼肉と和菜 龍佳」がオープン
  • ズームアップ
    JR四国のキヨスク売店をセブン-イレブンに転換
  • BOOK
    「石の音 母の声」前田仁を偲んで
  • ただいま着任
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    美形製作所FOR ME 代表 樫原美和さん
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    香川広告協会広告賞授賞
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    香川県高齢者生活協同組合
    県中小企業家同友会青年部委員会設立記念例会
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