【㈱瀬戸内人】 代表取締役 小西智都子さん
「せとうち暮らし」に込めた島への思い
香川と世界をつなぐ出版社に
瀬戸芸の効果などもあり、その存在が見直されている瀬戸内海の島々。離島数は727(無人島含む)と言われているが、そこに暮らす人々や、脈々と伝わる文化を取材し、「せとうち暮らし」という媒体を通じて全国に発信するという貴重な役割を担う。
当初は移住促進のPR誌として香川県から受託し制作していたが、取材活動を通じて島の魅力や、そこに住む人たちとの交流に「これまで経験したことのないワクワク感」を覚え、事業終了後も制作メンバー達と継続して発刊することを決意。出版社を立ち上げ、春、夏、秋の年3回の発行を軸に、瀬戸内海全域に取材エリアを広げながら、独自の存在感を築いてきた。
「父親が印刷会社を経営していて、郷土出版も手掛けていた」ことから、幼い頃から地元に根ざした書籍とは縁があった。
「いまはネットで簡単に情報が取れる時代だけど、地元の情報や記録を活字で残していくことも大切」と、100冊近い郷土書籍を残した父のDNAは彼女の中にも宿る。