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香川のキーパーソン

【㈱オークラハウス】代表取締役社長 福家正志氏

昨年2月、社長に就任。親会社の大倉工業では内装建材の開発を皮切りに、住宅営業や経理部門など様々なポジションで活躍。「すべての経験が役立っているが、特に最初の配属でシステムキッチンの天板などにも使用されている樹脂製人工大理石の開発に携われたことは印象深い」と目を細める。
同社は平成15年、大倉工業から分社化して設立。木造注文住宅、リフォーム、分譲住宅などを軸に地域に密着した住宅メーカーとして存在感は強い。「建材メーカーの大倉工業グループとしての強みとシナジー効果を最大限に活かしたい」と燃えており、「デザイン最優先ではなく、耐震性や省エネルギー性など、親会社の技術力や商品力を積極的に採用しながら基本性能で差別化を図り、社員の対応力も含め安心感の高い住宅を提供したい」と、その方向性に迷いはない。
当面の課題としてZEHの普及に真摯に取り組むとともに、強みとする分譲地開発もニーズの高いエリアを中心に加速させる考えだ。

 


【ミス・ユニバース・ジャパン香川大会】実行委員長 永原いさよ氏

世界80ヶ国以上が参加し、各国を代表する女性たちが世界一の美を競い合う祭典「ミス・ユニバース」。国内では「ミス・ユニバース・ジャパン」として全国各地で地方大会が開かれている。
これまで長い歴史をつくるなか、香川県が開催地となったのは昨年がはじめて。これを大々的に企画し、仕掛けたのが永原さんだ。「正直、最初は無理だと思いました。そもそも私は東京から来たよそ者。こっちで頼れる人が誰一人いなくて…」
キッカケは知り合いからの誘いだった。美にあまり関心はなかったが、若い女性の輝きが地方活性化につながるなどの話を聞けば聞くほど興味が湧いた。
地方大会といっても47都道府県すべてで開催されているわけではない。大会本部から「永原さんがどこか地方の主催を引き受けてくれるならどこがいい?」と聞かれると、迷わず母親の故郷で自身が住んでいたこともある香川県を選んだ。「やると決めたら頭で考えるよりも、とにかく行動の毎日でした。

 


【建築工房ライズ㈱】代表取締役社長 江本和彦氏

「自分が建てた家が一生残る。だからこそ手を抜かない」
その言葉に迷いはなく、地元工務店として地域活性化を担っていく覚悟が感じられた。
地元ゼネコンで約十五年の現場監督を経験。業務を通じて人間力と技量を研磨できたことは、大きな資産であったと振り返る。
〝お客様に自分自身の想いを込めた家を造りたい〟という想いから、2008年3月起業。信頼できる地域の工務店として、設計から工事まで手掛ける中、昨年開催された住宅展示場「かがわ家博」の副実行委員長も務めた。
また、大手建材メーカーのLIXILより、省エネ部門「エコロジー賞」を受賞する実力派だ。
「香川で家を建てるなら四国産の木を使いたい」
その想いから自身が家を建てるときに、高知県嶺北産の木を見に行くツアーに参加。そこで目の当たりにしたのは、古くは築城にも使用されたという土佐スギ、土佐ヒノキの魅力であった。
「四国にもこんな立派な木がある…」と、驚きと感動に胸を奮わせ、木造在来工法をコンセプトにした展開に踏み切る。

 


【高松信用金庫八本松支店】支店長 牟礼祐美さん

今年2月、八本松支店長として着任。新任地は明るい雰囲気に満ちており、優秀なスタッフが揃っていたことから、不安を感じることもなく、更なるステップへ踏み込めたそうだ。
「せっかくなら、上を目指して行きたい」という目標を掲げ、信金ライフで培ってきた並々ならぬ努力が実り、昨年2月、初めて支店長として丸亀支店に赴任。同金庫オンリーワンの女性支店長として活躍していた。
「実際に自分自身が支店長に選ばれた時は驚きと緊張感でいっぱいになった」と、当時を振り返る。
同金庫入庫後、営業店でのテラーをはじめ、本部では融資部に配属されるなど、多くのスキルを磨き上げながら総合力を高めていった。
支店長就任後も、そのノウハウを活かしながら地元企業へのサポートに努めるなど、氏の闊達な活躍ぶりが感じられる。

 


【㈱百十四銀行】頭取 綾田裕次郎さん

〝一を聞いて十を知る〟。新頭取に対する周囲の評価は一致する。
自らの分析は「楽天家」。不透明な経済情勢の中ではあるが、周囲の期待をエネルギーに変えながら、厳しい時代の舵取りに全力を注ぐ。
「責任区間を全力で走り切って欲しい」。就任にあたり、渡邊智樹前頭取(現会長)からは駅伝を引き合いに出し、期待を込めて襷を掛けられた。
「人口減少など地域社会の課題は多く、マイナス金利政策も影響して経営的には厳しい局面だが、全力で職務を全うし、少しでも今より良い形に改善して次のランナーに襷を繋ぎたい」。言葉を選びながら先を見据える姿に、静かに燃える闘志が垣間見える。
同行では4月より中期経営計画がスタートしたばかり。従来も推進してきた〝カスタマーオリエンテッド〟をより明確に実践することが基軸だ。「収益という物差しではなく、地域のお客さまが望むこと、求めていることを解決できる組織づくり」をより強化していくもので、さきに設置した〝婚活デスク〟などは少子化の課題を抱える中にあって、まさに好事例と言えよう。