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【㈱ゴーフィールド】代表取締役社長 皆見省史氏

20周年の節目を迎えた今年6月、創業者である森田桂治会長から経営のバトンを引継ぎ、代表取締役に就任した。
IT業界の成長の波に乗り、この20年で会社は成長を遂げた。香川県内の大手企業をはじめ官公庁、病院、ECサイトなど、同社が手掛けたサイトは1700件以上。見覚えのあるHPが実績としてズラリと並ぶ。
会社の立ち上げメンバーの一人として、2000年の創業時に入社。未経験のこの業界に飛び込んで、ひたすら研鑽を積んだ努力の人。「ウェブ業界の黎明期で、手探りのことも多い中、常に奔走していたのもいい思い出ですね」。走り続けた道のりを振り返って、軽く笑い飛ばす明るさが皆見社長の強さだ。
すべての前提と常識が崩れたコロナの時代に、自分たちに出来ることは何か。これまで「とりあえず」で作ったものの、活用されないこともあったHPが、本来の力を発揮する時がきたと感じる。
通販・商談のサイト制作のノウハウを生かし、オンラインでの企業説明会、展示会など、バーチャルでの情報発信を提案していく。

 


【㈱創裕】代表取締役社長 川北祐一郎氏

父であり創業者である哲会長からバトンを引継ぎ、4月より社長に就任。
温浴施設の運営のみならず、飲食、リラクゼーション、地下水開発、設備メンテナンスを一貫して行いながら、地域に根付いた同社ブランドの更なる強化に尽力する。
同社入社後は現場における業務を努め、後に北神戸ぽかぽか温泉の立ち上げにも携わる。
その他にも新規事業の舵取りや営業店のサポートを担う中で経験した逆境は、氏の大きな財産となったに違いない。
「弊社の経営理念である〝ゆとりある生活の創造〟と、存在意義・経営姿勢・行動規範の遵守は勿論のこと、従業員一人ひとりに寄り添うことが社長としての役割だと自負しています。
弊社で働いている全ての社員が『この会社で働いてよかった』と思ってもらえるよう、成長・発展させていきたい」
時代の変化とともに温浴施設の在り方を常に感じ取りながら、新たな発案に余念がない。型にはまらず周囲の意見も柔軟に取り入れるスタンスは、氏の真摯な人間性の現れであろう。

 


【オートモールジャパン㈱】代表取締役 西山彰一朗氏

昨年10月に先代から社長を引き継いだばかり。学卒後は地元の自動車ディーラーに勤務。営業を経験した。入社は8年前。西山巖現会長が一念発起して進めた新店舗移転事業に際して、「事業承継を考えているから手伝って」という誘いがきっかけだった。
35歳、大阪産業大学卒。整備士の資格は学生時代に取得。入社した当時はよく父親と仕事の事で議論がぶつかることもあったと話す。
ある時お客様から社長とケンカしたことを指摘された。中小企業家同友会の幹部の方で、「君の方が悪い、勉強不足だよ」と諭された。「そこから少しずつ仕事の気づきが生まれ、自分が変われたのでは」と当時を振り返る。
今では趣味が中小企業家同友会活動と語り日参する毎日だと言う。
「自分のことを周りも賛同してくれているという勝手な思い込み」から壁にぶち当たることもあったが、それも少しずつ埋めれてきた。
自身の結婚に続き、相次ぎ部下の結婚式に出席。そこでの挨拶で、社員の家族の存在が見えたことがターニングポイントになった。

 


【高松空港㈱】代表取締役社長 小幡義樹氏

仙台空港に次ぐ2例目の空港民営化で昨年4月に運営を引き継いだ。2032年までの15年間(オプションによる延長は35年以内・最長55年間)。国から預かった滑走路や駐車場と旅客ビル、貨物ビル等をトータル運営する企業体。三菱地所をはじめ、大成建設やパシフィックコンサルタンツ、香川県、高松市等が株主として連ねる。
さっそく昨秋からはエアソウルのディリー運航が実現し、昨年度の利用客数は200万人を突破、今年夏ダイヤではチャイナエアラインもデイリー運航化した。国内線は今秋に、日本航空が一部機材の大型化が決定。
増える利用客に対応し、国内線搭乗待合室の一部拡張や、免税店の拡張、立体駐車場の整備を矢継ぎ早に実施した。だが2032年の307万人の目標へ、まだその歩みは緒に就いたばかりでありその責任は重い。
このほど新社長として高松に赴任した小幡氏。長野県の出身で三菱地所ハウスネット社長の後、直前は三菱地所が運営する三菱一号館美術館(東京駅前の丸の内にあり、年間30〜40万人が訪れる美術館)で、美術館室長(GM)を務めた経歴である。

 


【高松信用金庫】理事長 大橋和夫氏

初の生え抜きの信金マンによるトップ登場は、OBや顧客からも快哉と激励の声が相次いだ。
日本銀行出身者が二代続いたが、内心はやはりプロパーを待望していることも判った。もちろん職員も同様だ。
「トップになることが夢ではなく、一つの目標になれば職員全体の能力の底上げにもなる。責任は格別重いものがあるのでお客様の声を聞きながら、何を求めているか把握していきたい」
やや早口ながら流暢に語る。
地元の名門高松商業高校卒業後、迷うことなく高松信金入りして40数年。
職員とともに苦楽を共にしてきたキャリアは、理事長としての一つの歴史でもある。その証拠に今回はOBや各界の人たちから熱い声援が送られた。
「今回図らずも財務基盤も安定しており、今後の舵取りはプロパーでやるべき」という蓮井氏の判断で大胆な登用抜擢が決まった。
年齢的には60歳ながらまだ若さを漲らせており、ファイターとしての面目は躍如たるものがある。
「現場で汗をかいた者が舵取りをする姿を職員に見せることで、モチベーションの向上にも繋げていきたい」
また「〝しんきん魂〟を心の中で培ってきた中で、それを更に成長させていきたい」と燃焼する熱い心。
「二代にわたる理事長が植え付けた日本銀行のすばらしい経営センスを生かしつつ、信金ならではの汗をかくことの大切さ、勢いを取り戻したい。