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6月5日号

 地域に根ざし、金融・非金融の両面で課題に取り組み経済活性化に努めている観音寺信用金庫(観音寺市 須田雅夫理事長)。
 このほど同庫の地方創生に資する取り組みが、令和元年度 地方創生に資する金融機関等の「特徴的な取組事例」34選に選ばれ、内閣府特命担当大臣の表彰を受けた。
 この取り組みは、「伊吹島の伝統的な食文化・未利用地域資源(脂イワシ)の商品化による地域の生産性向上支援」。
 煮干しの産地として知られる伊吹島だが、煮干し原料に適さない脂の多いイワシは未利用地域資源でその活用が課題となっていた。
 イワシは劣化が早く低単価の小魚。加工原料とするには漁獲量と輸送コストを考えると、地域での付加価値向上が望ましい。一方で、事業化はされていなかったが、脂のあるカタクチイワシの釜揚げは、伝統料理として慣れ親しまれていた。
 そこで、従来の製造工程・サプライチェーンを分析。水揚げ後すぐに漁業者自ら加工する「釜揚げカタクチイワシ」を急速冷凍することで品質を維持し流通可能とした。伊吹島の網元がものづくり補助金を採択されたが、同庫がこれを支援した。


5月25日号

 トモニホールディングス㈱(高松市 中村 武社長)の2020年3月期連結業績は、経常収益710億33百万円(前期比22億53百万円減)、経常費用596億55百万円(同25億82百万円増)、経常利益113億78百万円(同48億35百万円減)、当期純利益81億36百万円(同20億27百万円減)で4期ぶりの減収減益となった。
 有価証券利息配当金、国債等債権売却益の減少が響き減収。株式等売却損、株式等償却の増加に加え、今年1月の徳島銀行と大正銀行合併にともなうシステム関連経費等を20億70百万円計上したことにより経常費用が増加。結果として減益幅が広がった。
 中村社長は「第4次経営計画の初年度、昨年11月に香川銀行本店ビルがグランドオープン、今年1月に徳島大正銀行がスタート、地域とトモニファンドを立ち上げ、大学・高専と産学連携を組成するなど、大きな一歩を踏み出した。本業利益は、今期の特殊要因である徳島・大正の合併にともなうシステム関連経費を除けば、ほぼ前期並みで底堅く推移した。一方で、リスク管理面での課題が明確となった1年でもあった」と報告。
 グループの中核2行の単体業績は、香川銀行が経常収益278億71百万円(同1億46百万円増)、コア業務純益68億96百万円(同1億64百万円増)、経常利益38億58百万円(同24億25百万円減)、当期純利益25億99百万円(同16億71百万円減)。


5月15日号

 香川県酒造組合(高松市古新町4-2 川人裕一郎会長)の悲願だった地元素材の清酒が出来上がった。
 県花・県木のオリーブから採取した酵母を平成27年に発案し、香川県発酵食品研究所(小豆島町苗羽甲1351-1)にて採取に1年、オリーブの果実と葉から酵母を発見し、その中から果実から採れた酵母の高アルコール生産性株を選抜、平成30年に西野金陵㈱で総米50㎏を使って試作を行った。
 香川県発酵食品研究所では2014年に小豆島町内の㈱ヤマヒサからの要望でオリーブの花から醤油用の酵母も採取、育成して同社「花醤(はなびしお)」の開発にも関わっている。また、同研究所は同年に第3回イノベーションネットアワードにおいて、オリーブの果実、それ以外のものを活用し農林水産大臣賞を受賞している。
 商品は現在のところ4社4種。小豆島酒造㈱(小豆郡小豆島町)の『オリーブの花の咲くころ・・・(720㎖ 2313円)』、西野金陵㈱(仲多度郡琴平町)の『金陵 瀬戸内オリーブ純米吟醸(720㎖ 1500円)』、綾菊酒造㈱(綾歌郡綾川町)『綾菊 さぬきオリーブ純米酒(720㎖ 1300円)』、川鶴酒造㈱(観音寺市本大)『Setouchi KAWATSURU純米吟醸 さぬきオリーブ酵母仕込み(720㎖1500円)』となっている。


4月25日号

 (公財)かがわ産業支援財団が平成30年度より開始した「新かがわ中小企業応援ファンド等事業」。県内の中小企業者等の研究開発から販路開拓、生産性向上、人材育成まで総合的な支援に取り組んでいる。
 令和2年度の助成事業を昨年11月〜今年1月にかけて募集。期間中に58件の申請があり、審査の結果、支援対象事業に41の事業を選んだ。


4月15日号

 超人気うどん店を展開する㈱たも屋(高松市 黒川 眞弓社長)は、県内5店舗目となる「たも屋三条店を4月5日にオープンした。
 運営は同社直営となる。
 場所は、高松市三条町三一六蝟一。大型ショッピングモールや商業施設が近隣にあることや、旧ファミリーマート三条店跡地であることから、気軽に立ち寄りやすく、新規顧客の来店も目立っているなど、好調なスタートを切った。
 同店では、麺の温めはスタッフが行っており、他店とはひと味違う「たも屋」の味を提供していくスタイルへと変更。
 ロの字型の構造を最大限に活用し、料理の受け取りから食後の食器の返却までスムーズに行えるよう顧客の利便性にも考慮している。
 他店舗との差別化を図りつつも、天ぷらやおにぎりなどのサイドメニューに加え、豊富な薬味(ネギ、ショウガ、天かす、ごま等)など、たも屋独自のサービスは健在だ。